About MORIHICO. Vol.05

1% for the planet

 琥珀色の心象風景とともに浮かび上がる森彦。アーティストやクリエイターたちに思索の場として愛されるアトリエ・モリヒコ。マルシェが開かれれば日に千人ものお客を迎えるプランテーション。みんな顔つきこそさまざまだが、ホスピタリティの高さは全店共通。いつのまにか、日本中のいろいろな街や外国からも旅行者が訪れるようになった。

 そして、いま。オリジナルコーヒーを全国区で販売するカンパニーとなったMORIHICOは、地球へ恩返し。「1% for the planet」に加盟し、売上げの1%を寄付というかたちで環境保全に活用している。この組織は2001年にアメリカのアウトドアブランド、パタゴニアのオーナーらが設立したNPOで、企業の環境活動を促進し世界規模で環境問題に取り組んでいこうというものだ。自社の環境への取り組みについて、市川は事業を“腑に落ちる”ものにしたかったという。

「自分が東京から北海道へ目を向けたのと同じで、自然に対する愛着と危機感があった。企業の成長はある意味で都市化につながるけれど、社会的な均衡を保つにはその100倍の自然が必要。そこで自分になにができるかを考えたとき、環境に対するささやかなアクションを起こしたかった」。

 まもなく森彦がハタチを迎えようとするなか、近い将来、北海道一のコーヒーロースターをめざす。事業の躍進が環境への負荷と引き換えになってはいけない。そう、成人したMORIHICOには、いつまでもかっこいい大人でいてほしい。

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1% for the planet